「1年間日本一周、作品制作の旅」007 準備もできたしYouTube
旅のスタートまで、ひと月を残し、荷造り以外の準備は大方できた。
ここまで行くと、もし「明日出発!」と言われても、さほど困りはしない。
ある時、加藤さんが言った。
「YouTubeでもやりますか?」
「え?晩御飯に?」
とくさんは、不意を突かれて意味の分からない返事をしてしまった。
YouTuberというのはおこがましいので、そこまでではなく、作品を動画にしてYouTubeにアップロードしたいとのこと。
おお、いいのではないだろうか。
もはや、HPに写真を置いておくとクライアントさんがやってきて、勝手に写真のオーダーをしてくれるような時代ではない。
そう言えば、前にそんな話をしたことがあったっけ。
結局、その話は、生返事で流れていたのかも知れない。
まあ、そんなわけで、これから当分の間は、立派な失業者として人並外れた時間もあることだし、YouTubeのアカウントでもとって、加藤さんの作品のスライドショー的なものやら、作品解説動画なんかをアップしようかということになった。
一方で、とくさんは、今回のこの「1年間日本一周、作品制作の旅」というのは、あくまで、ここで読んでもらっている随筆文にするためのものであり、落ち着いたらまとめて、出版に回そうかと考えていた。
なので、まだこの時点では、あくまで公式サイトのSunnydaycat.comが加藤さんのメインフィールドであり、追加機能として、その作品のスライドショーが見られるようにする、公式サイトの外郭的な的な役割を果たすのが、SunnydayCats、そして、そのYouTubeだった。
つまり、その時点では、この旅とYouTubeの間には、何の関係もなかった。
とは言え、順に加藤さんの作品動画や作品説明動画などを作ってみると、何か、ちょっと面白いことをやりたくなってくる。
「じゃあ、YouTuberになっちゃう?」
「やろうやろう」
ということで、すぐに決まり。
はい。我々、YouTuberになります。
そもそも、とくさんは、YouTuberについて、あまりよく知らない。
教育系の動画は見るのだが、いわゆる、有名なネイティブYouTuberの動画というのをまるで見たことがない。
「加藤さん、YouTuberって、何やるんだろうか?」
「たぶん、コーラにラムネ入れて、ボワーってするの。あとは、平たい車と時計買うの」
「なるほど~」
「きっと、二人で仕事を辞めて日本一周する人なんて、他にいないんじゃない?」
「だよね~。じゃあさぁ、それやろうよ」
ということで、まずは、試しにYouTubeで検索 『日本一周、旅動画』
「・・・。あのね、加藤さん、そういうの、すんごいたくさん出てきたよ・・・」
完全に敗北である。
行く前から、やる前から、完全なる敗北である。
もう、みんなやりつくしてんじゃん。
順番に確認すると、
・バイク日本一周。はい、普通です
・軽自動車で日本一周。はい、結構ご夫婦でやってますね
・自転車で日本一周。はい、やってますね
・原付カブで日本一周。自転車の方がきつそうです
・女性の一人旅でヒッチハイク。気を付けてくださいね
・仕事を辞めてバイク旅。「仕事を辞めて」の部分は要るのか?
う~ん、だめだ。
他人に何を言っても、全部自分に返ってくる。
最初にこの話が出たときに伊能忠敬の話をしたけれど、彼と同様に歩いて日本一周している強者だっている。
ただこの方、どう考えたって一番きつそうなのに、なぜ、そんなにチャンネル登録者が少ないんだ。
なんだか、気の毒すぎるから、チャンネル登録してみた。
一方で、日本一周の旅をすることについては、厳しい意見を仰る方もいる。
自転車での日本一周の内、半周の旅を完了している方が上げている17分ほどの動画。
『日本一周自体を日本一周の目的にするな』という話を軸に、何故ならば、という形で話を進めていく。
極めて論理的で、彼に反論するには『日本一周』というの前提自体を覆す、極端な感情論で対抗するしか手はない。
この方の動画によって、改めて、自分たちにそれをやる合理性があるのかどうかというのを確認できたのは、とてもありがたかった。
あくまで、日本一周というのは、タイトルにある通り、作品を作るための手段。
ただ、旅動画は、せっかくなので上げたいなとは思うのだけれど、あくまで、それがメインなわけじゃないので、絶対に間違えないようにしなければならない。
ただ、やっているうちに間違えることは、時々あると思う。
「うん、気を付けないとね」
「うん、せっかくだからやってみよう」
動画もご覧ください→YouTube:SunnydayCats
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