「1年間日本一周、作品制作の旅」043 ステージ02秋田岩手その14
『八幡平ライジングサンホテル』、ライジングサンなんて名前のリゾートホテル、きっと新しくて豪華に違いない。
えっと、もう結論から言っちゃうと、きっと、バブルの頃には、「行った」と言えば、みんなに羨まれた高級スキーリゾートホテルだったんじゃないだろうかという感じ。
間違いなく豪華、だった。
まず、どう豪華だったのかというと、煉瓦とウッド調の広々ロビーラウンジの真ん中に、見たことない皿のような形の暖炉が置かれ、で、それがもう大きいのなんのって。
多分、三上博史と原田知世の間でも、『いつかは、八幡平ライジングサンに行きたいね』なんて話が出たはずで、ただ、いろいろすれ違いやら、お邪魔虫などが大量発生して、結局は、いつまでたっても宿泊できなかったに違いない。
うん、例えは、確かに古いんだが、実際に古いんだ。
とにかく、贅沢な作りで、古くなったものを丁寧に使っているので、一部はさらにいい感じになってきている。
もちろん、良いところばかりではない。
メンテナンス予算が足りない中で、スタッフみんなが、それぞれ、何とかしようと意見を出し合い、工夫をしたことで、全体としてのコンセプトがあいまいになり、若干ながら、迷走をしている、そんな感じ。
会社でもよくあるやつ。
で、迷走と豪華さをバランスで言えば、8:2で、迷走。
うん、こりゃダメだね。
おしゃれなラウンジの筋向いには、お土産物屋さんスペースがあるのだけれど、商品はほとんどなく、スナック菓子やらカップ麺を全面押し、スーパーと変わらない値段、うん、とにかく、良心的なのは分かった。
きっとすごくいい人たちなんだ。
一方で、お風呂、とても良かったです。
これ、最高に良かったです。
リゾートホテルなのに、かけ流しって素晴らしい。
泉質は、わずかに硫黄の臭いと鉄っぽい感じ。
このくらいなら、硫黄の臭いは、体にほとんど残らない。
かけ流しは、ちゃんとほんとのかけ流しです。
とてもいいです。
これについては、「持ち上げておいて、落とす」みたいな部分もないですね。
結局、3回も入りに行きました。
さて、ゆっくりと温泉にも浸かったし、今夜こそは、ゆっくりと眠りたい。
もう眠らないと、もう大変。
だって、そろそろ、ほんとに大変でまずいんだもん。
何言ってる分からないくらいなので、こりゃ、相当大変そうだ。
館内は空いていて、周りの部屋で騒ぐ人もおらず、これなら早めに眠れそう。
そうそう、ここの布団、最高に良かった。
敷布布団は、ピカピカのムアツ布団。
「ここにお金をかける、いいですね」
はい、聞いてください、旅館、ホテル関係者の皆さま。
「布団、特に敷布団、マット重要です!」
管理職以上の方は、月1くらいでは、宿泊してみるといいですよ。
あ、忘れてた。
窓は、ちゃんと閉まらないんだった。
傾いているので、これは、仕方ない。
当然、閉まるわけがないんだ。だ
って、傾いているのだから。
さてと、よく眠るための意識付けも完了し、眠るための手順もしっかりと確認した。
そして、今夜こそ眠れることを神に祈り、あとは、全身全霊を傾けて寝るだけ、そして、最後に誓う、「今夜こそ、絶対にリベンジしてやるぞ」と。
ただね、ちゃんと閉まらない窓の外では、すんごいカラスなんだ。
夜中だって言うのに、すんごい数のカラスが鳴きまくってんだ。
もう、言いたいことがあるなら、順番に聞くし、可能な限り力になるから、とにかく落ち着け!って言いたいんだ。
だが、交渉は決裂した。
結局、朝まで、すんごいカラスが騒ぎまくっていた、そんな満月の夜。
そして、とくさんは、またもや、ちゃんと寝ていない。
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